「RICOH THETAフォトコンテスト2023」 入賞作品発表

2023年4月28日(金)〜11月5日(日)で実施した「RICOHTHETA フォトコンテスト2023」の入賞作品、及び各テーマのグランプリと準グランプリを決定しましたので発表します。

 

応募総数 約580作品の中から厳正なる審査を経て、募集テーマ「日常」「風景」「アート」のそれぞれに対して選出しています。

 

入賞された皆様、おめでとうございます。

 

入賞者にはアンバサダーポイント30ポイントを付与、各テーマグランプリの受賞者には、Amazonギフト券1万円分、各テーマ準グランプリ受賞者には、THETAオリジナルグッズをお送りします。

 

なお、入賞作品はRICOH THETA 公式写真展 「Beauty is all around」 で展示いたします。

 

Place M 東京都新宿区新宿1-2-11近代ビル3F          

展示期間:2024年1月8日(月)~14日(日)12:00~19:00

入場料:無料

 

 

【グランプリ】

日常 

坂部篤志                 「誓いの指輪交換の瞬間」

 

選評:新たな日常が今日、始まる。その円満な門出を象徴する指輪にフォーカスした心温まるシーンを丸撮り!! 参集した来賓すべてが見つめる視線の先で新婦の指先から新郎の薬指に無垢の指輪がおさまる。その瞬間、二人の重なる手と指輪を包むたくさんの微笑みに満ちた静寂。高い位置から見渡すTHETAならではの景色は神様の視点を思わせる。新郎新婦を俯瞰しつつすべての人が二人を取り囲んでいるかのような丸みが優しい。二人を頂点として湾曲する球面状の描写が、みなさんの柔和な表情と相まって最高に円満な表現を生み出しています。おそらく画面手前左側から長い一脚(シータ棒)を伸ばして撮影したのではないかと推測いたします。会場側から撮影する人々の画角内に撮影者が割り込むこともなく静かに逆視点を撮影できるのも、THETAならでは!!

(塩澤一洋)

 

風景 

淺利 圭介               「頭上通過」

 

選評:大型旅客機が頭上をかすめる迫力の着陸シーンが撮れることで航空機ファンに大人気の千里川土手。ここに通うカメラマンのほとんどが超広角レンズで画面いっぱいに機体を写し込むか、着陸寸前の機体を真後から超望遠レンズで背景となる滑走路と重ねる撮り方が目的のはず。実際に「千里川土手」で画像検索すると素晴らしい迫力の画像が多数ヒットしますが、どうしても画が似てしまうのは人気スポットゆえの難しさでしょう。そこを本作品は着陸直前の飛行機の迫力と興奮気味なギャラリーの臨場感もそのままに、THETAによる独特な構図で捉えています。これだけ広い画角で見せながら、2組の親子と頭上の機体のどちらもが負けない存在感にできるのは、360度の世界から視点を自由に操り構図を決めることが可能なTHETAのなせる技。連なり飛ぶ機体が合成処理であることはもちろん一目で分かりましたが、元の素材がTHETA X 4K30fpsムービーからの切り出しとは見破れず、作者に一本取られた感が否めません(笑)。ユニークな発想とチャレンジにより生み出された本作品には審査員全員が「面白い!」と票を投じ、見事風景部門グランプリに輝きました。これからも楽しく不思議なTHETAの世界感を見せてください!
(宇佐見健)

 

アート 

Lori         「To the Sky」

選評:RICOH THETAは究極のセルフィカメラだが、自分が含まれた風景を優れた造形としてまとめるのは難しい。RICOH THETAで撮影し変換書き出しをする際、球体パノラマの特徴を活かして曲線を強調してしまうことが多いが、この作品は、直線美の世界観を提示していて、すべてが直線的要素としてまとまっている新しいRICOH THETA表現を見てとれる秀作となっている。ビル群の中に人が1人で立っているという光景は、砂嵐を連想させるカラーグレーディングと垣間見れる青空が共に作り上げる独特な雰囲気とが相まって、近未来の風景のようである。「To the Sky(天空へ)」と名付けられた、人間とビルディングの対比が美しい作品が、2023年度のアート部門グランプリに選ばれた。
(シンヤB)

【準グランプリ】

日常   

吉田政孝 「卒業〜共に戦った仲間〜」

 

選評:昨年同様に今回の審査時にも感じたのは、THETAが最も活躍する大人数写真での応募が少ないこと。5類感染症に移行して久しいですが、COVID19が我々に科したソーシャルディスタンスの名残りなのかもしれませんね。でも、皆さん忘れてはいませんか?こんなにも楽しそうな笑顔で素敵な集合写真がTHETAを使えば簡単に撮れることを。本作品は高校卒業式のあと、部室前に集まったサッカー部員をTHETA で撮影したもの。3年間苦楽を共にしたチームメイトが揃い円陣を組めるのはこの日が最後かも知れません。でもこの1枚には其々がこの先違う道に進んでも、何年も続くであろう絆も写っているはず。これぞTHETAによる集合写真の王道とも言える1枚。彼らにとって最高の贈りものとなったことでしょう。少しセピア調にしたモノクロ写真の雰囲気を選んだことも青春の1ページを写しとめた被写体にマッチしています。見た瞬間に思わず「良い写真だなあ」と声が出る素敵な写真です。(宇佐見健)

 

風景 

Jomaly    「ガンジス河のほとり プージャ(礼拝)に集まる人々」

 

選評:まず、目に入ってくるのはたくさんの人々。しかし、すぐには何が起こっているのかが分からず、混乱しつつも、力強いものを感じた。よく見ると、左上で白い服装の人が何名か立っている。人々はこの白装束の方による儀式を見ているようだ。右下には、撮影者本人も写り込んでいて、周りの景色を見るに、遠い国の出来事をRICOH THETAで撮影した作品である。RICOH  THETAは、旅先の思い出を記録するのが得意で、普通のカメラでは撮れないようなアングルでの撮影も簡単に行えることが見てとれる。「ガンジス河のほとり プージャ(礼拝)に集まる人々」と名付けれた、異国の貴重な風景を収めたジャーナリスティックな作品が、2023年度の風景部門準グランプリに選ばれた。

(シンヤB)

 

アート 

いけだじゅんじ 「レフトアローン」

選評:スパッと上下に分ける水平線!! 気持ち良い。その直線と天井の曲線とのコントラストがこの作品の力強さ。ほぼ均等に並んだランプのような電灯によって水平感が際立つ。円卓の中央にTHETAを置いて全周を写し、壁面や天井との遠近感が深まるから、空間の広がりと奥行きが強調され、人のいない店内にポツンと一人残された「left alone」が描かれる。その孤独がモノクロームによって引き立つ。木材の質感と光の濃淡がTHETA Z1の高い描写性能によって諧調豊か。アプリに読み込んで回し、視界や画角を調整する手法が一般的な中、撮影した「エクイレクタンギュラー形式」の画像をそのまま使う作品。私も好んで用いるスタイルです。左右それぞれ180度、合わせて画角360度となる「最広角レンズ」を操るのもTHETAの面白さ!!

(塩澤一洋)

 

 

【入賞作品】