今回縁あって360度カメラTHETAのレビューに挑戦できることになり、家族4人で行った安曇野・上高地の旅を通じてレポートします。
我が家は、妻と10歳(長男)・6歳(長女)という家族構成です。
360度カメラのTHETAは以前から知っていましたが、実際に使ってみるのは今回が初めてです。THETAで撮影するとどんな画像表現が出来るのかな?と以前から興味がありました。
今回の旅程は2泊3日で、中日に早朝から上高地をゆっくり散策するというプランです。
移動日の初日、安曇野スイス村に立ち寄ってみました。駐車場近くの「田んぼアート」ののぼりにつられてビューポイントへ。NHK大河ドラマ「いだてん」をモチーフにした田んぼアートをバックに妻が子どもたちをスマホでパチリ。私はその様子ごとTHETAでパチリ。
その後、安曇野市内にある大王わさび農園に立ち寄りました。駐車場から入口に向かう途中の川でゴムボートが流れていて、漕いでる方々がとても気持ちよさそうだったので、私たち家族も参加することにしました。ライフジャケットを着込み、南アルプスを望みながらの船漕ぎ。川の水の透明感や冷たさ、遠方の山々の景色もワンショットでまるごと写しこめる360度カメラのTHETAなら、一枚の画像を見ただけで旅の記憶がよみがえります。
わさび農園をひととおり散策したあと、地元のお蕎麦屋さんに立ち寄って美味しいお蕎麦を堪能しました。ここでは、THETAをテーブルの上に直接置き、THETA本体のリモート撮影機能(※)を使って撮影しました。
※スリープ状態でWifiボタンを長押ししながら電源ボタンを押す→本体正面の緑ランプ点滅後にシャッターボタンで5秒セルフタイマー開始。
こんなちょっとした一コマも家族で食事を囲んでいる景色を360度で残しつつ、少しユーモラスに撮影できるのがいいですね。
普段使っている一眼レフカメラの交換レンズの中で魚眼クラスの広角レンズは持っていないので、その代わりとばかりに林道の途中で何度かTHETAで気軽にシャッターを切ってみました。
周囲の景色や後ろを歩いている家族だけでなく、撮影している自分もすべて写真に収めることができ、なかなか良い感じでした。
このように、散策の途中で立ち止まってカメラを構える時間的な余裕が無いときでも、サッと取り出して広角に撮影できるのはTHETAの意外な能力でした。
二日目。上高地は自然保護区域になっており、入るための専用のバスで向かいます。私たちは中心地より手前の大正池というバス停に降り立ちました。その池の眼前に広がる風景たるや。昨日までの梅雨空が嘘のように晴れ、青空に映える南アルプスの山々を全部まとめて撮影することができました。
こういう景色こそTHETAが活躍する場面ですね。この広々した景色は普通のカメラでは一枚ではなかなか写せません。空気の美味しさまで伝わってくるようです。
少し歩くと、大正池の別のスポットに到着。ここでは川の真ん中に枝葉のない木の幹が残りアートな雰囲気。それにしても水の綺麗なこと!
全体を俯瞰するようなイメージで撮りたかったので、一脚を目一杯伸ばし腕も伸ばして撮影してみました。一脚を伸ばす方向とTHETA本体を一直線にすることで、撮影者や一脚の存在感を最小限に抑えることができました。
続いて田代橋の手前の橋の上でワンショット。青空と青々とした木々、透き通った川の流れと私たちが一枚の画像に収まります。
今見返しても、THETAで撮影した画像ならその時の清々しさを思い出すことができます。
道の途中で、河原で落ち着いて家族だけの撮影に挑戦してみました。ここまでは一脚を使ってきたのですが、据え置いたTHETAから敢えて距離を置いて夫婦で体育座り。こちらもTHETA本体のリモートボタンを活用して撮影しました。子供たちのピースサインで演出が台無しになりましたが(笑)、こんな演出込みの撮影もTHETAならではではないかと思います。
最終日三日目。ペンション近くの山で川遊びをした後に松本市内のアルプス公園に行ってみました。国道・鉄道近くの公園にもかかわらず、自然のスケール感がものすごいです。中には巨大な滑り台や恐竜、遊具が沢山ありました。
公園にあったターザンロープで動画撮影にも挑戦してみました。ロープが平行して2本あったので、子供と同時に飛び乗って自分と子供を同時撮影。なかなか臨場感のある面白い動画が撮れましたが、ロープにしがみつきながら良いポジションにカメラを構える余裕が自分には全く無く(笑)、こんなシーンにはヘルメットマウントが必要だなと感じました。
旅の終わりにTHETAっぽい写真を撮ってみようと、家族で手をつないで輪になってみました。
撮影の技術的な面で言えば、地面からの高さや、被写体である自分以外との人物との距離など、THETAと被写体との距離をどう決めるかで撮影した360度写真の印象がずいぶん違うと感じました。あと妻とも話していたのですが、撮影者自身の表情も大切です。自分以外の被写体と自分の表情を同時にバランスよく意識する必要があります。
振り返ってみると、普通のカメラ以上に視点感が深く、THETAの視点から私たちを見た独特の世界というのを写真から感じることが出来ました。まるで旅に同行したもう1人の家族が居るかのような感じで撮影することができました。
また次回の旅も、THETAで旅の思い出を残してみたいと思います。