2025年4月25日(金)RICOH THETA アンバサダープログラム、最上位ランクの「プレミア」を7番目に獲得された川添毅さんをお迎えし、プレミア証授与式と座談会を開催しました。
当日は、川添さんの活動や作品を紹介しつつ、リコー Smart Vision事業センターの所長である稲葉と、サービス&サポート統括責任者の溝口との貴重な意見交換が行われました。
本記事では、その模様をレポート形式でお届けします。
川添さんのアンバサダー活動の歩み
最初に、川添さんがプレミアアンバサダーになるまでにどのような活動をされてきたのか、ポイント獲得内容を振り返りました。

2018年よりアンバサダー活動を開始され、リコー主催のボランティア活動や、独自の撮影技術の開発に取り組んでこられました。特に360度カメラの新たな表現方法として、マスコットの手乗りダンボーを上手に撮影する方法や、イルミネーションのスローシャッター撮影など、独自スタイルを確立。これらはフォトコンテストでも高く評価されています。
それらの撮影技術やスタイルの共有も積極的に行っていただき、ワークショップでの講師活動を通じてコミュニティの活性化にも貢献されています。
フォトコンテスト入賞作品の紹介
続いて、川添さんのこれまでのRICOH THETA公式フォトコンテスト入賞作品を紹介しました。

左上:大さん橋。
左下:江ノ島のイルミネーション「青い光が印象的でした。」
一番右:相模湖のイルミネーショントンネル「光がいっぱい入るように工夫して撮影しました。」
真ん中:コロナ禍の電車の中「コロナ禍の電車内の様子を、人の顔がわかりにくいようにブレを意識して撮影しました。」
座談会
プレミア証授与式の一環として、川添さんと、リコーメンバーとの座談会を開催しました。長年THETAアンバサダーとして360度写真を撮影されてきた川添さんとTHETAの今後についてざっくばらんに語り合い、とても興味深い対話となりました。その一部をご紹介します。
手軽に楽しめるカメラをもう一度
まず話題に挙がったのは、「気軽に楽しめるカメラ」の大切さ。
川添さん:
「昔のSCは3万円くらいで手軽に楽しめました。最近は高価格なモデルが多いので、簡単に撮れて楽しめるカメラがまた出てきてほしいなと思っています。」
これに対して、リコー稲葉は:
「確かに今はBtoB向けの製品が増えている状況ですが、“簡単にさっと撮れてシンプルに使える”という価値は、BtoC・BtoB問わず変わらず大切なもの。
これからの製品でも、そうした基本価値を大事にしていきたいと考えています。」
持ち歩きやすさとすぐ撮れる機動性
川添さんは現在、THETAとGRを中心に愛用。
川添さん:
「やっぱり軽くてすぐ撮れるのが大事。THETAはまさにそういうカメラ。でも最近は仕事の関係でカメラを持ち歩きにくく、撮影機会が減ってしまっています。」
リコー溝口:
「日常の中で“さっと取り出して撮る”という場面って本当に多いですよね。
製品設計でもそうした使い方を想定した工夫を意識しています。」
アプリの進化への期待
続いて話題はアプリの使い勝手へ。
川添さん:
「以前の基本アプリはとても使いやすかったのですが、今は一度アップロードが必要だったり、ちょっと手間に感じています。
アプリのレスポンスがもっと早くなると嬉しいですね。」
リコー稲葉:
「アプリの接続性や使い勝手は今まさに重点的に取り組んでいます。
ハードに全てを詰め込むのではなく、アプリとの連携を強化して快適な体験を目指しているところです。」
Z1後継機への期待と「長く愛用できる」カメラづくり
Z1については「作りがとても良い」と評価いただきつつ、電池交換ができないことが課題に挙がりました。
川添さん:
「愛着のあるカメラを電池寿命で終わらせたくない。高価なカメラこそ、長く愛用できる設計にしてほしい。」
リコー稲葉:
「まさにそのご意見は社内でもしっかり受け止めています。Z1ユーザーの皆さまはTHETAを大切に愛用いただいている方が多いので、次の製品では快適性・安心感・堅牢性・長期使用をしっかり意識して開発を進めていきます。」
防塵・防滴性や画質へのこだわり
また川添さんからは:
川添さん:
「簡易的な防塵・防滴性があるともっと安心して使えます。写真用途にしっかりフォーカスした方向性も期待しています。
それと、高感度かつシャープに撮れる画質は必要だと思います。」
リコー稲葉:
「現場用途でも暗所撮影性能はとても重要ですし、ビジネス、コンシューマに通じる思想として大切にしたいと考えています。」
ハードとアプリの役割分担
川添さん:
「ハード側はシンプルに、画像処理はアプリ側に任せても良いのでは?その方がコストも抑えられるかもしれません。」
リコー稲葉:
「その方向性はまさに今開発チーム内でも議論中です。
軽く・堅牢に・快適に、そしてアプリとの組み合わせでより良い体験を提供していけるようにしていきたいと思っています。」
ファンミーティング再開への期待
最後に川添さんから、ファンミーティングの復活への期待が語られました。
川添さん:
「以前、SCの時に不具合のフィードバックがZ1に反映された経験があり、とても嬉しかったです。
ユーザーの声が届く場があるとより愛着も湧きます。ぜひまたそうした場がほしいです。」
リコー稲葉:
「私たちもファンミーティングはぜひ再開したいと考えています。コロナ禍で少し距離ができてしまったので、もっと直接ユーザーの声を聞ける場を作りたい。
ユーザーの皆さまと一緒にものづくりをしていく姿勢は、これからも変わらず大切にしていきます。」
おわりに
リコー稲葉:「個人的にも、THETAをもっと長く・使いやすくしていく構想には引き続き強い思いがあります。現在は事業全体としてBtoB領域に注力しており、限られたリソースの中での優先順位付けを行っている状況です。ただし、私たちがBtoB領域でしっかりと成果を出し、事業としての土台をより強くしていくことが、将来的にBtoCのお客様にも新たな価値を継続的にお届けするための礎になると考えています。少し遠回りに感じさせてしまっている部分もあるかもしれませんが、THETAの可能性を広げていく活動は、今後も丁寧に続けていきたいと思っています。」
最後にリコー稲葉の想いをお伝えし、記念撮影をして終了となりました。
川添さん、ありがとうございました!(坂本)