私ことToyo|藤田豊久は、大阪在住のTHETA事業部分室メンバー(2018.09.10参加)です。2016年秋にTHETA SCを購入して以来、THETA SC/V/Z1で撮影した360度写真を編集し、ストリートビュー(Google Maps)へ公開しています。pic1
Caption; ストリートビュー・サミットの大型モニターで紹介された私のTHETA Z1撮影画像 *1)ロンドン・ヒースロー空港から鉄道を乗り継いで、キングスクロス地区の中心地「パンクラス・スクエア」に到着。ヨーロッパ内の最大拠点だと云うGoogle UKオフィスを前に胸を躍らせ、静かにカバンからTHETA Z1を取り出した。。。「ぐるっと360度」旅行の始まりです!・・・#theta360 #thetaのある生活Toyo Fujita|GSV Trusted Photographer(@ToyoFujita)https://twitter.com/ToyoFujita
ストリートビュー・サミットとは? Street View Summit in London
今年9月24/25日の二日間、ロンドンのGoogle UKオフィスに、世界中で活躍するGoogle Street View Trusted Photographer*2)を招いて開催されました。関連企業の担当者などを除いて、渡航費と宿泊費を個人で負担して参加しています。目的意識の高い参加者との交流は、自らのスキルや知識を向上させる絶好の機会と言えるでしょう。ここに参加を目指すPhotographerは少なくありません。※招待状の発行基準は非公開となっています。2017年東京で開催されたサミットに参加した折、発売前のプロトタイプ(THETA V:2017.09発売)を、リコー社のブースで拝見しました。カメラは兎も角、その撮影画像(桜を撮影した動画)に釘付けとなったのです。何度も立ち寄っては同じ質問の繰り返し。当時、担当者だった佐伯さんは、きっと「変な奴」と思ったことでしょう。
GSV Trusted Photographerになったきっかけ。
初めて360度写真を見た当時、パソコンのスペック不足で表示すらできない状態でした。「こりゃダメだ」と諦めていた2014年頃、スマホアプリ(Microsoft:Photosynth)で360度写真を撮影できると知り、以来、360度の世界にハマり込んでます。Photosynthの廃止でストリートビューへ移ると、撮影の主流は「一眼レフ+魚眼レンズ」を使ったプロ集団の世界でした。しかし、もう後戻りできません。「もっと手軽に、カンタンに」をモットーに、無謀にも「ストリートビュー認定プログラム *3)」にスマホ一つで参戦したのです。pic2
Caption; Google担当者から新プログラムの情報を得る(サミット会場)
THETAとの出会い、興味を持ったきっかけ。
2016年にアムステルダムで初開催されたストリートビュー・サミットは、大きな転換点となりました。それまで、ワンクリックで撮影できる認定機(ストリートビュー対応製品)*4)として採用されていたのは、NCTech社のIris360一機のみ。高価な上に重量級のカメラで、とても手の出るものではありませんでした。その一方で、THETA/Samsung/LGなどの手軽なワンクリック・カメラは、おもちゃ扱いされていたのです。"THETA is a Toy"冷たく浴びせられるこのフレーズを、海外のフォーラムで何度も目にしました。正直に言って、当時は"I agree with you"の側に立っていたのです。しかし、狭い場所での撮影や、人の多い観光地等々、「ワンクリック」を活かせば撮影シーンは確実に増える。アムステルダムで対応製品に認定されたこともあり、2017年を目前にしてTHETA SC購入に踏み切ったのです。pic3
Caption; ユーロスターの発着するパンクラス駅にて撮影中 Link
THETA Z1でRAW撮影したロンドンの360度写真
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Caption; Kensington Gore,RD Residential前にて充電中のZ1とVelbon Cubeサミットの会議に出席する前後で、ロンドン市内を気ままに360度撮影しました。撮影時は三脚(Velbon Cube)または自撮り棒(TM-2)を使用。いずれも、手軽で軽量なツールです。サッと取り出し、パッと撮影。空港、駅などのWifiエリアを見つけると、その場でRAW現像してストリートビューに公開しました。
1)ヒースロー・エクスプレス
Free Transfer Train Termnal4 to T2-3 #findpegman #thetaz1 Single DNG #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
イギリス旅行は長年の夢。ヨーロッパは何度も訪問していましたが、ロンドンでのトランジット以外で、イギリスに足を踏み入れたことがなかったのです。そして、もしもイギリスにいくことがあれば、「鉄道に乗りたい」と願っていました。なぜなら、イギリスは鉄道発祥の国。ニッポンのJRは、British Railwaysを手本として始まったと云います。ヒースロー・エクスプレスはターミナル1/2/3とロンドン市内のパディントン駅を約15分で直結する快適な乗り物です。ターミナル4/5へFree Train Transferとしても運行されていました。ちなみに、このストリートビュー画像は、公開以来50,000ビューを数えています。
2)The Harry Potter Shop at Platform 9 3/4
The Harry Potter Shop at Platform 9 3/4 #thetaz1 #thetaのある生活 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
こちらは、近代的なキングスクロス駅の一角にある映画ハリー・ポッターのショップです。映画で登場する「9と3/4プラットフォーム」を模した撮影スポットは大人気。この駅から「ホグワーツ魔法魔術学校」に旅立ち、「ホグワーツで撮影したい」と思った関係者は、私一人でなかったはず。夢の場所に一歩近づいた幸せに、思わずヨダレが出そうになりました(汚いな~)今回は、人気スポットの雰囲気がよく伝わるように撮りたかったので、店内ではなく入り口前の正面で撮影しました。もちろん、店員さんに許可を取っています。
3)朱塗りの電話ボックス
Phone Box in Red クラシカルな赤い公衆電話 #thetaz1 #thetaのある生活 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
THETA Z1でRAW現像を始めてから、何か面白い対象物はないかと物色していました。東京の有名な写真家さんの作品に「Phone Booth」というのを見つけて、「コレだ!」と小躍りして模倣。公衆電話を見つけては撮影するようになりました。携帯電話(通話)さえ使う機会の減った現在、希少価値の高さも期待しましたが、意外に電話ボックスは根強く生き残ってます。その事情はイギリス・ロンドンでも同じ。公衆電話は珍しくないし、ゴミだらけで汚いのも同じかも。しかし、朱塗りのクラシカルタイプは多くありません。また、ロンドン旧市街にのみ存在すると云うBlack Phone Box*5)はとても貴重な存在でした。そちらは、グーグル・マップでご覧ください。
4)サミット終了後の懇親会 The Booking Office
The Booking Office #thetaz1 #thetaのある生活 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
二日間の会議は無事に終了し、パーティー会場となった高級レストラン。こんな機会でもなければ、内部の撮影はできなかったでしょう。バーテンに撮影の可否を確かめてから、できるだけヒトの少なかった奥のテーブル前へ移動。Time Shift Shootingを起動させて、撮影のタイミングを計りました。しかし、照明の暗い場所での撮影なので、シャッタースピードを速くできません。多少の被写体ブレを覚悟してシャッター・アイコンをタップしました。意気揚々とマイコーさん(Michael Usami, Ph.D.)*6) の座ってるテーブルに着き、MacBook Airを見せびらかしながら「ドヤ顔ステッチ」 結果は如何に?
5)ロイヤル・アルバート・ホール
Royal Albert Hall #thetaz1 #thetaのある生活 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
皆さんは「BBC Proms(プロムス)」と言う音楽祭をご存知でしょうか。今年は「BBC Proms JAPAN 2019」と称して東京と大阪でも開催され、クラシックファンの間で話題となりました。英国発、世界最大級を謳うクラシック音楽祭「BBC Proms(プロムス)」で、もっとも盛り上がるのは、ロイヤル・アルバート・ホールを舞台にしたLast Night of Proms(最終夜)です。毎夏8週間に及ぶコンサート・シリーズの最後を飾ります。訪問した日は、そのラスト・ナイトから日が経って浅く、人々の熱気と興奮の余韻を感じながら撮影しました。左手にTHETA Z1を持ち、右手でスーツケースを引きずりながら。。。私にとってロンドン旅行のLast Nightだったからですね。
THETA Z1を使って変わったこと。
THETA S/SCからTHETA Vへと確実に画質は向上しました。しかし、レンズ周辺部のつなぎ目(水平部)でのボケ感や、レンズに反射して発生する紅玉(Red Dots)は不可避だったのです。THETA Z1では、何も考えずにHDRモードで撮影すれば、ストリートビューとしてだけでなく、多方面で活用できる高精細な画質を得られるようになりました。前述の「水平部ボケ」も、「紅玉」もカメラ性能で克服しています。先ほど画像を紹介した5箇所のストリートビューは、THETA Z1の新機能である「RAW(DNG)フォーマット」で撮影しました。そして、リコー社から提供されるTHETA Stitcher*7)をAdobe Lightroom Classicのプラグインとしてインストールし、一般的なJPGフォーマットに変換して編集・公開しています。pic5
Caption; Adobe Lightroom Classic 現像画面RAW形式で撮るメリットは、ワンクリック・ワンショットで撮影できることです。HDR撮影では、「複数枚の撮影画像から一枚の360度写真」へと合成するために、被写体ブレ(motion blur)を回避できません。そこで、威力を発揮するのは、たった1枚のRAW画像というワケです。「賑わうイベント会場」や「雑踏の観光地」でもHDR並みの画質(広いダイナミックレンジ)を実現しました。折しもイルミネーションの盛んなシーズンです。#SingleDNG *8)で撮影し、臨場感のあるシーンを「360度まるっと」お伝えできればと願っています。Toyo|GSV Trusted Photographerpic6
Caption; RICOH社の強力ライバル企業担当者とツーショットEnd注釈1) https://goo.gl/maps/HYcRaE2z9YJA2Fsn72) https://www.google.co.jp/intl/ja/streetview/contacts-tools/3) 現在、新プログラム準備中のため、新規登録を停止しています。4) https://www.google.co.jp/intl/ja/streetview/contacts-tools/products/5) 黒い電話ボックスはオールド・ロンドンの中心部にのみ建っています。6) 株式会社リコー Smart Vision事業部 シニアマネジメント(2019年当時)7) https://support.theta360.com/ja/download/8) FacebookなどSNSでの専用ハッシュタグ写真提供Cover画像, pic2,3,6Ysumi Kikuchi 氏(THETA事業部分室メンバー)https://www.facebook.com/yasumi.kikuchi.833991pic1Federico Kiko Debetto(World Travel in 360代表) フォトグラファーhttps://www.facebook.com/Federico.Debetto
※本記事はTHETAアンバサダープログラムの「THETAブログ寄稿」で寄稿して頂いた記事です(本プログラムは2020年3月に終了)。