新しく公開になった、360度カメラ THETA×登山の特設WEBページ

今回は、撮影して頂いたフリーカメラマンのSuzuさんに、撮影時のエピソードや、使用しているTHETAのフラッグシップモデル・RICOH THETA Z1についてお話を伺いました。

超広角に撮影できるTHETAの特徴を活かして、広角レンズの代わりとしてもTHETA Z1を活用しているエピソードもご紹介頂きました!

【右:Suzuさん、左:Reikoさん】

Suzuさんとカメラとの出会い

カメラマンや通訳・翻訳など、幅広くお仕事されているSuzuさんですが、写真との関わりについて教えて下さい。

学生の頃から写真を撮ることが好きでした。当時はデジカメを使う程度でしたが、大学卒業後世界一周の旅に出たときにミラーレス一眼を持ち、世界各地で色々な写真を撮影したことが、実践的にカメラを使うようになったきっかけです。

【世界一周旅行時のお写真】

帰国後は、都会のストリートフォトを趣味でよく撮影していました。ある日、通訳の現場に大きいフルサイズの一眼を持って行くと、そこで知り合った方が私がどんな写真を撮るのか興味を持ってくれて、「英語が話せるフォトグラファーを探してたんだけど、やってみないか」と誘われたことが、写真の仕事として初めての経験になりました。4年程前のことです。

【Suzuさんのストリートフォト】

登山を本格的に始めたのはその少し後ですが、ご縁でお仕事を依頼して頂くようになり、徐々に山関係の撮影の仕事も増えてきました。気が付いたら好きなことが仕事になっていた、という感じです。

【THETA Z1で撮影:北アルプス 大天井岳山頂】

好きなことを仕事に。とても素敵ですね。Suzuさんには、THETAをお使い頂いているご縁で、現在THETA Lab.の英語版サイト向けに、一部の日本語記事を英訳する翻訳のお仕事をお願いさせて頂いています。

英語は好きだったのですが、こちらもご縁で仕事を依頼して頂く機会が増えました。THETA関係の記事翻訳や今回の撮影のお仕事もそうですが、好きなことをしていたら、自然に仕事に繋がっていく、ということが多かったです。

THETA Z1について

【THETA Z1、北アルプスを背景に】

SuzuさんにはTHETA SC、SC2・・・とお使い頂いていますが、今回THETA Z1をお使い頂き、いかがでしたでしょうか?

他のTHETAシリーズの機種とは、画質が歴然の違いでした !特に暗所の画質で違いをよく感じました。

いつもは素早く気軽に撮れる手軽さ重視で撮っていたので、マイセッティングで手持ちHDR+セルフタイマーしか使わなかったのですが、この秋長野県の涸沢カールでテント泊した際、夜景撮影で初めてManualモードで撮影設定して使ってみました。

満月でとても明るい夜だったのですが、それでもちゃんと星も映っているし、何より夜の画質の良さにも驚きました!

【THETA Z1で撮影:涸沢カールの夜】

Manual設定も携帯のアプリ上で操作できたので、初めてでも迷わず簡単でした。

このときの設定値は、f/2.1、SS15″、ISO400です。

この画像を撮影したときは三脚も持っていたのですが、地面近い目線から一緒に見上げるショットにしたくて、平らな岩を探してTHETAを直置きして撮影しました。

とても綺麗な満月だったのですが、この日の前日は中秋の名月だったのです。ヘッドライトも必要無いくらい明るく、周りの穂高連峰も綺麗に映してくれました。山肌のザレ場と呼ばれる石や岩の斜面が白く浮かび上がり、肉眼では雪山のように見えて圧巻だったことがとても印象的でした。

【THETA Z1で撮影:THETA+編集バージョン】

涸沢カールで月を見上げながらの、とても素敵なシーンですね。撮影時、何か工夫されたコツがあれば教えて下さい。

自分の身体の向きでしょうか。月とTHETAの間に私が座っているのですが、月を見上げているショットに編集しようと想定したとき、本当に月の方向を向いてしまうと横顔が映らないないので、実際は月より右手に体を向けています。

THETAで撮ると、左右天地などの空間が一気に変わるので、撮りたいイメージがあるときは想像力を働かせたり何度か試します。もちろん、何気なく撮ったショットが後から編集してみたら面白くなったことも多々あります。

【THETA Z1で撮影:涸沢カールの紅葉】

こちらの紅葉は、、、また圧巻ですね!!

上の画像は、今年の紅葉ピークの時期に、涸沢カールで撮影したものです。「涸沢の紅葉を見ずして穂高を語ることなかれ」と言われるくらい、登山好きには紅葉で一番と言っていいほど有名な場所なのです。

【THETA Z1で撮影:THETA+編集バージョン】

SuzuさんのTHETAの編集は、まるで普通の広角レンズで撮影したかのような、自然な編集も素敵です。

THETAは、超広角レンズ的にも使えるところがいいところです。山に行くときには毎回、広角レンズを持って行ってたのですが、THETA Z1があれば広角レンズは持って行かなくても無くてもいいかな、と思うことも多くなりました。

【THETA Z1で撮影:福島県 一切経山】

いつもは一脚×THETAでさっと手軽に撮影することが多いのですが、上の画像は景色をゆっくり眺める時間もあったため、自分たちのすぐ後ろに三脚+一脚(THETAの専用自撮り棒TM-3)にTHETAを設置して、セルフタイマーで撮影したものです。

【THETA Z1で撮影:THETA+編集バージョン】

一見、普通のカメラで撮影したような自然なクロップですね!THETA Z1で撮影した画像は、編集時も違いを感じましたか?

私はTHETAで撮影した360度画像を、編集アプリ「THETA+」でリトルプラネットや逆リトルプラネットに編集することがよくあるのですが、編集すると画像の端の画質が落ちて粗くなることが多々ありました。

【THETA Z1で撮影し編集:苗場山の池塘】

Z1で撮影した画像は、JPEGのままで編集してもTHETA+アプリで編集した際に、シャドウなど色味が綺麗に出ることを感じました。

THETA×唐松岳

今回THETA×登山の特設WEBページの撮影地として、唐松岳を選ばれたのはなぜでしょうか?

唐松岳は、北アルプスの中でも日帰りで行けるくらいアクセスが良く、絶景が望める山だからです。山の中腹あたりまで一気にロープウェーで上がることができ、そこから北アルプスの景色を望みながら稜線を歩き、数時間で山頂まで行くことができます。

晴れていれば鏡池になる八方池や、樹林帯、木道、ごつごつした岩、そして白馬三山や五竜岳が望める稜線など、ひとつの山で右も左も、上も下も、絶景を見ることができる山なのです。

今回、ちょうど梅雨の7月という、天候的に難しい時期の依頼になってしまいました。

7月の第一週末に最初の予定をしていましたが、梅雨が長引いたこともあり、結局4週見送りました。お盆前の撮影として最後のチャンスだった8月第一週も、「きっと今週末も天気が悪くなりそうだ」と思っていました。

ところが、週の中頃から梅雨明けの予報が出始め、日曜日の予報が快晴マークになったのです。これはいけるかもしれない!と直前に決行しました。モデルになってくれたTHETAユーザーでもある友人Reikoとも、前日にオンラインで、小物や服装などの最終的な打ち合わせをしました。

【SuzuさんがいつもTHETAを収納しているポーチ】

コロナの自粛期間もあり、本格的な登山はSuzuさんにとってかなり久しぶりだったのではと思います。

最後に本格的な登山をしたのは3月でした。6月になってから、都内で楽しめる沢登り程度はしましたが、都外へ遠出した本格的な登山は約4か月ぶりでした。

やっと山に行けるという興奮や、毎日のように連絡したり、オンラインでやりとりしていた仲の良い友達(Reikoさん)に会えるという喜びもあった一方で、ちゃんと山に登れるのか、ちゃんと撮影できるのか、という不安もあり、唐松岳に向かう間はとても不思議な気分でした。

初日はずっと霧がかかっていたそうですね。

初日の土曜日は終始霧がかかっていたのですが、夕方ロケーションハンティングで八方池の方まで向かったときに、一瞬雲が晴れ、雲の合間から白馬の山々が目の前にそびえ立ったのです。

山の景色はこれまで、何度も味わっていたはずなのに、久しぶりに見る山の景色に圧倒され、「山ってこんなに大きかったんだ!」と改めて感動して、Reikoとふたりで思わず声を上げてしまいました。

山荘で夕食を食べた後、周囲を散歩しながら見たビーナスベルトと呼ばれる太陽が沈んだ後のピンク色の空の層や、雲海と朝日の景色も圧倒的で、大自然の素晴らしさを実感しました。

撮影したいTHETAのシーンカットのイメージは、頭の中にだいたいあったのでしょうか?

はい、ありました。具体的に撮影するシーンをイメージしたかったことも、過去何度か登ったことがある唐松岳を選んだ理由です。人混みを避けるために、早朝にロープウェー近くの山荘を出発し、なるべく早めに頂上に向かいたいと考えていました。

頂上で人がたくさんいたり、頂上で霧がかかってしまい撮影できないリスクを考え、唐松岳の頂上に向かう途中でも、景色が良い場所があるたびに、色々なところで立ち止まって撮影をしました。

上の画像の背景の山が、唐松岳です。唐松岳頂上に縦に伸びる稜線をバックに撮影できたらかっこいいだろうな、と考えていました。たまたま頂上山荘の近くでお昼ご飯を食べているときに、「この場所いいかも!」と目につき撮影した画像です。

またこちらは、唐松岳の山頂に向かうまでの間の稜線で、白馬三山を見下ろしながら撮影した画像です。

Reikoさんのカットはどれもナチュラルな表情で素敵ですね。どんな点を意識して撮影されたのでしょうか。

できるだけ彼女の自然な表情を捉えたいと考えていました。彼女はプロのモデルさんではないので、自然な表情で撮影しようとしても、緊張してしまったりして難しいことがあります。

できるだけ自然にしてもらえるように、ふたりで全然関係ない何気ない話をしながら、リラックスしてもらえるように意識しました。

Reikoが話の中で爆笑していたシーンもあるのですが、その笑った直後の何気ない表情を狙って撮影したりもしました。

予想外に良かったシーンはありますか?

樹林帯の景色が予想外に良かったです。樹林帯を通ったときはまだ朝だったので、朝日の景色も相まってとても素敵でした。唐松岳は冬にも来たことがあったのですが、冬だと樹の半分まで雪で埋まってしまうので、こういった景色を見ることはできません。

八方池も、有名ですが鏡池になったのを見たのは初めてでした。このときは、人が少ない、なるべく早い時間を狙って撮影しました。

【THETA Z1で撮影し編集:八方池】

唐松は人気で、久しぶりに晴れた週末ということもあり、色々な人に出会い、そこで出会った人にお願いしてReikoとふたりのショットも撮ってもらうこともできました。

こういった色んな人との出会いがあるのも、山の魅力です。

いつも色々な場所で撮影した、THETAの素敵な360度の景色を見せてくれるSuzuさん。

これからも色々な場所に、THETAを連れていってくださいね。(平川)

Instagram: @suzuwanders

photo: @chicapaya

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