2022年3月に海外で先行発売した360°カメラ RICOH THETAシリーズの新製品・RICOH THETA X(リコーシータエックス)。3月末にパネリストをお招きし「THETA Z1とTHETA Xの違い」や「撮影・編集のコツ」などについて、自由にトークして頂くオンラインイベントを開催しました。
パネリストとして参加して頂いたのは、US在住のパノラマ・フォトグラファーのSam Rohnさん、同じくUS在住でYouTubeや360RumoursというwebサイトでさまざまなVR情報について発信しているMic Tyさん、そしてカナダ在住のZ1ユーザーClay Moreheadさんの3名です。
個性豊かなTHETA ユーザーたちによるオンライン・イベントの内容を、ダイジェストでご紹介します!
Photo by Mic Ty : THETA Z1 HDR-DNG edited.
THETA Xのお気に入りの機能
3人とも使い始めてまだ1カ月くらいのTHETA Xですが、「THETA Xのおすすめの機能は?」と質問をしてみました。
Sam Rohnさんは「大型タッチパネルが思った以上に使いやすいのでお気に入り」とのこと。これまでスマホと接続してTHETAアプリで設定変更していたようなことが、すべてTHETA X本体のタッチパネル上で完結する点がとても便利だそうです。
また、THETA XはUSB-Cの給電ポートが他のTHETAの機種のように底面でなく側面に位置されているため、給電しながら三脚に固定して撮影ができることも気に入っているポイントのひとつだとか。
(左上)Mic tyさん、(右上)Clay Moreheadさん、(下)Sam Rohnさん
Clay Moreheadさんが気に入っている点も「大型タッチパネルが付いて簡単に使えるところ」だそうです。
特に、タイムシフト機能(片側レンズごとに時間差で撮影して撮影者を映り込ませずに撮影可能な機能)が、本体標準機能として搭載しているところもお気に入りとコメントしていました!Clayさんはこの機能を活かして、敢えて両方のレンズに自分を映り込ませて撮影して遊ぶことがあるそうです。
タイムシフト機能の詳細はこちら!↓
やはり「大型タッチパネル搭載」はこれまでのTHETAを使っているユーザーさんたちにとって、劇的に使いやすくなったと感じるポイントのようですね。
360°動画をよく撮影しているMic tyさんは「THETA Xの動画機能向上」が気に入っているところだとコメントしていました。動画の画質がとてもシャープで色の再現性が高いという点、また、撮影しながら精度高く360°画像に繋ぎ合わせることができる、撮影時の動的繋ぎ処理に、THETAシリーズとして初めて対応した点については、この価格帯の360°カメラでは初ではないか?と驚いたそうです。
THETAは静止画に強いと思われがちですが、THETA Xは動画機能も使いやすく改善している点も、大きな特徴です。
THETA XとTHETA Z1のおすすめ使い分けは?
THETA XとTHETA Z1の両方を持っている3人に、おすすめの使い分けを聞いてみました。
Sam Rohnさんによると、以下の使い分けがおすすめだそうです。
・RAWで撮影してLightroom Classic等で編集し、最高の画質を求めたい場合はTHETA Z1。
・そこまで時間やプロセスをかけずに良い画質を撮影したい場合はTHETA X。
この点は、Mic TyさんとClay Moreheadさんも同じ意見だとか。最も最高の画質で撮影・編集したい場合は、THETA Z1とDualFisheye RAWプラグインを使って、皆さん撮影しているそうです。
下の画像は、左がTHETA Z1のDual Fisheye RAWプラグインで撮影・編集した画像、右がTHETA Xで撮影した画像です。やはり、RAWで編集すると、違いが分かりやすいですね!
THETA Xについても、光の加減など撮影環境によってはTHETA Z1以上の高解像度で撮影することができるそうですよ。
THETA Xの撮影のコツは?
「簡単にきれいな画像を撮影することができる点がTHETA Xの良いところ」と言う3人に、それでも何か「THETA Xの撮影のコツ」はあるか聞いてみました。
Sam Rohnさんは「THETA Z1については色々設定のコツはあるけど、THETA Xについては特にない」そうです。AUTOかHDR合成の設定のどちらかで撮るのが確実、で、動いている被写体が周りにいなかったり、室内の場合はHDR合成での撮影がおすすめだとか。
Photo by Clay Morehead : THETA X
Clay Moreheadさんも「THETA Xはホワイトバランスのバランスが良いので、何か調整して撮影する必要が少ない」とコメントしていました。
Mic tyさんは、THETA Xを使ってバーチャルツアーの撮影するコツを、詳しく紹介してくれました!一番簡単なのは、スタンドにTHETA Xを付けて、本体のセルフタイマーを5秒~10秒に設定し、物陰に隠れながら撮影することだそうです。隠れる場所がなかったら、タイムシフトの機能を使うのも便利だとか。
THETA Xは、本体のタッチパネルでセルフタイマーのON/OFFや、タイマーの秒数も細かく設定できるので、スマホに接続する必要もなく、便利ですね。
THETA Z1の撮影・編集のコツ
THETA Z1のRAW編集のコツは、THETA Z1ユーザーさんたちが知りたいポイントだと思います。
Clay Moreheadさんは、THETA Z1で撮影した編集前・後の比較が分かる360°画像を用いて、THETA Z1ユーザーさんたちがつまづきやすいポイントを詳しく説明してくれました。
Lightroomのアップデートで対応になった新しいマスキングの機能の活用や、それを使って特定の箇所をシャープにする方法、ノイズ除去の仕方など、実際のLightroom Classicの画面を使いながら、とても分かりやすく、詳しい実演でした。
少しコツのいる編集ですが、ぜひClay Moreheadさんの実演を、動画で見てみてくださいね。
オンラインイベントの動画は、ぜひこちらをご覧ください!
編集:平川
<Virtual workshop video>