1. Street View Studio とは?
2. THETA XがStreet View Studioに最適である理由(内蔵GPS、8K動画機能など)
3. 実際の投稿フロー、作例紹介
4. まとめ
1. ストリートビュー スタジオ(Street View Studio) とは?
2022年5月、グーグル社はWebツール「ストリートビュー スタジオ(Street View Studio)」の提供を開始しました。ストリートビュー スタジオとは360度カメラで撮影したGPS情報付きの動画を「Googleストリートビュー」にアップし、そのストリートビューを管理できるPC用のツールです。
これによりRICOH THETA Xで撮影した動画を簡単にストリートビューにアップロードできるようになりましたので、今回はその方法を紹介いたします。
動画からストリートビューが作成でき、自動でぼかし処理などもツール上で行いますので、これまでのワークフローと比べて大幅に作業時間を減らすことができます。
2. RICOH THETA Xがストリートビュー スタジオに最適である理由
こちらの記事で紹介した通り、RICOH THETA Xは本体に内蔵GPSを搭載しています。さらに、8K/2fps等の高解像度・低フレームレートの動画モードで撮影した場合、撮影開始時点だけではなく動画記録中の連続する位置情報をGoogle ストリートビューが定めるCamera Motion Metadataの規格に従い、最大で1Hz(=1秒間に1回)毎の記録をおこないます。
そのためRICOH THETA Xの場合、8K/10fpsまたは8K/2fps*で撮影した動画をストリートビュー スタジオにアップロードすれば自動で変換を行い、ストリートビューへの投稿を行うことができるということになります。
これは、THETAシリーズはもとより、2022年10月時点で販売されている手持ちサイズの360度カメラではTHETA Xだけでしょう。
* 一般的には車での移動撮影は10fps、徒歩での移動撮影は2fpsが最適です。
3. 実際の投稿フロー
(1) RICOH THETA Xのファームウェアのバージョンを1.20.0以上にする。
ファームウェアアップデートの方法はこちら
<ファームウェア バージョン確認画面(カメラ情報)>
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0c6fb02653e4717cb2_60521fe96f02e5f9845d24548bfd5f7f.png)
(2) RICOH THETA X本体の動画撮影のメニューで動画サイズを8K/2fps に変更する
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0d6fb026611e717cb5_760d1e82bf0c93f10d3cd465dd65dfd1.png)
(3) 撮影したい地点に行き、液晶画面のアイコンでGPSがキャッチされていることを確認する
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0d6fb0262b46717cb7_GPS_2.jpeg)
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0c6fb026430b717caf_baa64d4cf40aa058563fd1fafb596982.png)
(4) 動画の撮影を開始し、終了地点まで移動する(スマートフォンからの撮影は不可)
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0c6fb02611fd717cb4_IMG_4549.jpeg)
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0d6fb026b991717cb9_2b2d68448810a8018dccf501802770a9.png)
(5) 撮影した動画をPCに転送する(USBケーブル or Micro SDXCカードにて)
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0d6fb026743d717cb6_f4506348280e1f9eadbbc3d461f0f018.png)
撮影動画はこちら
(6) PCにてGoogleアカウントにログインし、ストリートビュー スタジオのサイトから撮影動画をアップロードして処理が完了するのを待つ
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0c6fb02699e5717cb0_9adbc22e2f63dbd1e0aac4d1bb7e2a79.png)
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0c6fb026e294717cb3_62c2e4df907d425a5475823a10501b90.png)
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0c6fb026bf0d717cae_48a3e9298e29b44963295d86f6da6ca4.png)
(7) 位置情報の確認、ぼかし処理などが行われ、ストリートビューにアップされる(約24時間後)
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0d6fb026848d717cb8_7b7bcc6617d5b7e5043962f2e4a32c06.png)
![](https://cdn.prod.website-files.com/639018b31279b3258306183a/639c1e0e6fb02617c5717cbb_73d185e461f9863923c92cba90291fa5.png)
Google マップのストリートビュー表示で表示されるようになりました。
4. まとめ
本体にGPSを内蔵し、高解像度の8K/10fps・2fps機能を有し、本体のみで360度動画の変換処理を行う(アプリでの変換作業が不要)RICOH THETA Xは、ストリートビュー スタジオへのアップロードに最適です。これまでのTHETAでも、静止画を複数枚撮影して手動でストリートビューを作成することはできましたが、手間と時間がかかっていました。今回紹介した方法により、ワークフローが改善されてとても手軽になります。是非みなさんも、パブリックストリートビューがカバーしていない道や、自分の残しておきたい場所などをRICOH THETA Xで撮影し、ストリートビューへの投稿を試してみてください。